くだらない

 

何が仲間だ

 

俺は今まで一人で戦ってきたんだ

 

今更…

 

今更仲間なんていらない

 

 

俺はこれからも、ずっと一人でいい

 

 

ずっと…一人で…

 

 

 

 

 

太陽の物語

 

 

 

 

 

 

 『君達はまだ仮入隊なので部屋を貸すことはできない。

  なのでルナは李苡と、サニーはウィルと部屋を共同して使ってほしい』

 

 『ええっ!?共同っ!?私とこの無口くんがっ!?』

 

 『…………』

 

 『まぁ一ヶ月の辛抱だ。それに共同生活をすれば互いを知ることもできるしな』

 

 『俺は別にいいけどな!』

 

 『わーい!ウィルくんと一緒だぁ!』

 

 『…キサマ、兄さんに手出ししたら命は無いと思え……』

 

 『お、俺だって男にまでは手出ししねぇーよ!!』

 

 『ルナちゃんは疑い深いんだからぁ!仲間はもっと信頼しなきゃダメだよ』

 

 『…………』

 

 

 

 

 というわけで、今に至る

 

 

 

 

 「……………」

 

 「……………」

 

 

 何も会話がなく、気まずい雰囲気が二人の部屋に漂う

 

 

 (気まずい…!予想はしてたけどここまで息が詰まりそうな空間になるとは…!)

 

 「……………」

 

 

 特にルナは何をするわけでもなく床に座っていた。

 こういうタイプが李苡にとっては一番苦手だったりする。

 

 

 「…明日が初任務ね……」

 

 「……………」

 

 

 ルナはこくりと小さく頷くだけで言葉は発さなかった

 

 

 「……………」

 

 「……………」

 

 

 そしてまた沈黙

 

 

 (く、苦しい…!だから嫌だったのよ!!)

 

 「……………」

 

 「…明日任務だし、もう寝ましょうか…?」

 

 「……………」

 

 「あ、ベッド1つしかないからアンタ使っていいわよ」

 

 「…俺は外でいい」

 

 そう言ってルナは部屋を出ようとした

 

 「外ってアンタ…!風邪ひくわよっ!?」

 

 「…俺は氷タイプだ、寒いからといって風邪などひかない」

 

 「でも…!」

 

 「ずっとこうやって生きてきた…今更普通に生きろという方が無理だ」

 

 「アンタがそう言っても軍に入る以上、普通の生活ができなきゃダメなのよ!!」

 

 「…それに、信用もしていない奴の前で寝るなど…そんな危険なことはできない…」

 

 「なっ…!?」

 

 

 そしてルナは部屋を出て行ってしまった

 

 

 「何よアイツ!!あんなんじゃマジで任務とかできるワケないじゃない!!」

 

 

 李苡は追いかけようともせずに、ヒステリックになりながらベッドの中に潜り込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 「…駄目だな…俺は」

 

 ルナは基地の近くにある泉の大きな一本の木の上で寝ていた。

 ここはとても静かで、水面に映る月が美しい。

 ルナが寝ている木はとても大きく、この泉のシンボル的な存在だ。

 

 「このままでは…何も変われないではないか……」

 

 

 

 

 別に人を傷つけたいわけじゃない

 

 人との接し方がわからない

 

 今までずっと一人だったから

 

 今更人の輪に入って生活など、俺には無理だ

 

 兄さんみたいに素直でもない

 

 あんな風に笑って他人と話すことなどできない

 

 もう笑い方も忘れた

 

 

 昔はもっと人と話せたのに

 

 ちゃんと笑えていたはずなのに

 

 

 

 

 「…どうやって…笑うんだっけ……」

 

 

 

 

 ルナは空に輝く、遠く冷たい月を見て眠りについた

 

 

 

 

 

 

 

 

Back        Next